2019年に、偽造抵抗力強化の為、新500円硬貨だけでなく、一万円札、五千円札、千円札それぞれが新紙幣となる事が発表されました。
新硬貨となると、今まで使用していた自動販売機や券売機、ATMなど様々な機器が使えませんね。
それでは、いつ頃から新硬貨は貨幣扱い機器類で使える様になるのでしょうか?
結論から申し上げますと、10月以降ではないかという事です。
もともとは2021年度の上半期頃に発行される予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響で事業者の機器改修などの対応に遅れが出ているようです。
新500円硬貨が自動販売機で利用出来るまで
新硬貨が自動販売機やATM等の機器で使えるようになるには、2つの方法があります。
一つ目は買い替え、二つ目が改修です。
買い替えは、今ある機器を返却または廃棄し、新しい機器に交換する事です。
改修は、今ある機器をアップデートさせる事です。
現在の券売機に、新500円硬貨を入れたとすると、完全に認識外の異物と見なされてそのまま出てきてしまいます。
券売機が、新硬貨を本物だときちんと認識し、使用を可能とする個々それぞれの改修作業が必要となってきます。
偽造抵抗力を強化する必要がある一方で、一般国民にとってはATM等がスムーズに不自由なく使用できる事が非常に大切となります。
新500円硬貨が使える貨幣扱い機器類も同じ?
今回の新硬貨の場合も、前述のように、機器の買い替えまたは改修が必要となります。
券売機やATM等のメーカーからなる団体「日本自動販売システム機械工業会」によると、やはり全体的に遅れが出ているという事でした。
現在、新型コロナウイルス感染症の影響で、県をまたいだ移動が制限されたり、テレワークを実施のため対応できる社員が不在、など作業が思うように進んでいない現状もあります。
駅に設置されている自動券売機や駐車場の自動精算機、飲料や食品などの国内の設置台数は、令和元年末時点では約414万台にものぼるそうです。
その中で、もともと500円硬貨が使用出来ない機器もある程度ありますが、大半は改修が必要です。
ATM等が新貨幣に対応するために必要な費用は、全体の3割が買い替え、7割が改修とすると、3709億円と言われています。
ATMの買い替えに必要な費用は、コンビニに置いてある様なタイプですと1台につき200万円、銀行に置くような高性能なタイプですと800万円程度必要という事で、やはり改修する事を選択する事業者が多いのではないでしょうか。
一方、自動販売機の買い替えに必要な費用は、1台60万円、改修では2.5万円程度となっています。
ATMよりはかなり安いわけですが、全国には298万台もあるので、6064億円ほどかかると言われています。
新貨幣を導入すると、機器を対応させるのに買い替えや改修など多くの時間と労力が必要となります。
それと同時に莫大な金額が必要となり、経済効果という面でも大きなものになります。
まとめ
今回の記事では、新500円硬貨と自動販売機等の貨幣扱い機器類について調べました。
- 新硬貨は10月以降に使える予定
- 新貨幣を使うには、機器の買い替えまたは改修が必要
- 新貨幣を本物だと認識し、使用を可能にする必要がある
- 新500円硬貨も同様な作業が必要である
- 機器の新貨幣への対応は、経済効果にもなる。
2019年に新貨幣の製造が発表されましたが、いよいよ発行まで残り半年となりました。
現在では事業者の方々などの努力もあり、ATMの90%、鉄道の券売機の80%程度が新貨幣の為の改修を完了しているそうです。
21年度は2億枚の製造が予定されているそうです。
今年中に新500円硬貨を使う日がくるかもしれませんね。
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